日本代表の色というと、サッカーのイメージが強く青という印象があります。
でも、何故青なんでしょうか。日の丸など国旗からくる印象では日本の色は赤若しくは、赤と白の方が自然なのではと思う方も多いのではないでしょうか。
事実バレーや卓球、体操などの代表ユニホームは赤を基調としたものですし、日本代表のサッカーチームも以前は赤を基調としたユニホームを使用していた時代もあります。
ネットなどで調べてみてもはっきりとした回答はでていません。
しかし、サッカーの日本代表が有名になるかなり以前から、ジャパンブルーとして世界に知られた青があります。
それは日本の草木染めの代表である「藍」です。
藍の英名はJapan blueです。私は藍こそが日本が世界に誇るジャパンブルーだと思っています。
藍染め自体はかなり古い時代にはシルクロードを通って、日本へと伝わってきたものであると言われています。そして平安時代には藍が広く栽培され、利用されていたと言われており、正倉院の宝物の中には、藍染めされた布や糸がいくつも納められています。
藍は抗菌力が強く、糸を強くする効果があるとされています。藍染めの手ぬぐいは雑菌の繁殖を抑えるとともに丈夫、手ぬぐいとして優れた機能を有しています。
また、怪我をした時などは藍染めの手ぬぐいを傷口に巻くことによって、菌の繁殖を抑えてくれます。高温、多湿となり菌が繁殖しやすい日本の環境では藍が広く人々の生活に浸透し、本来は日本の染め物ではなかった藍がジャパンブルーと呼ばれるまで人々に広まったのではないかと思います。
また、女性の腰巻きには茜を腰巻に利用することが多かったようです。実は茜は現在でも婦人病に効果のある漢方薬として利用されており、婦人の腰巻きとして利用することは、非常に合理的で適した使い方だったのではないかと思います。
一万種を超える植物の中から、それぞれの用途に合った使い方を見つけ出した昔の人たちの知恵には頭が下がります。そして、今これらの優れた知恵が失われようとしています。今一度古くから受け継がれてきた大切な知恵を見直し、私たちが受け継いでいく必要があるのではないかと思います。
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