山を捨てる日本 その3

都市に住む人間への影響


山が荒れることによって、山地の保水能力が低下し、下流部の河川の氾濫回数が増加することが予測されるほか、水源涵養能力の低下による渇水などの影響もでてくる可能性があります。

今回の国土交通省の土砂災害危険区域の指定方法はあまりにも短絡的で、私には山間部の人を追い出して人口の都市部集中を促し、今後増大することが予測される道路、橋、水道などのインフラ関連の補修費の節減を考え、計画的にこのような指定を行っているのではないかと思えてきます。

確かに、増大する国債、医療費、年金などの社会保障費、高齢化、人口減少に伴う税収の減少などを考えると今の段階から様々な対策を行っていく必要はあるものと思われます。

でも、多くの人々が暮らしてきた故郷、そして国土の7割近くを占める山を私たちは捨ててしまってもいいのでしょうか。今のように国主導で、住民に対しての十分な説明もないなかで、いつのまにか自分の土地に住めなくなっていたというのでは無く、国民一人一人が将来の日本のあり方について考えていく必要があるのではないでしょうか。

自然の伝道師

0 件のコメント:

コメントを投稿

関連記事を読む

中山間地域に関する本